環境教育や総合的な学習の時間として ニホンミツバチの可能性を考える[5] |
[5]まとめ
この松本市奈川(旧奈川村)は、自然の宝庫です。ニホンミツバチに関していえば、セイヨウミツバチとの蜜取り競争からも免れる環境だったようです。そして、この村特有の冬の厳しい寒さも耐えて、今までたくましく生きてきました。村の方の多くがそのハチの魅力にひかれ、飼育・保護してきたわけです。なかには、自宅の二階の軒先にも巣箱を置いて大切に育てている方もいます。元来、ニホンミツバチはその存在をまったくといっていいほど知られず、今日までこの日本だけに細々と生きてきました。そして、その分布は広がりつつあります。また、ニホンミツバチは滅多に人を刺しません。このハチは受粉を助ける益虫です。しかも、社会性昆虫と呼ばれるように、大変興味のある生き方をしています。身近になりつつあるニホンミツバチをもっと興味を持ってつきあいたいと考えます。
一方、総合的な学習の時間が新しい指導要領の目玉として、平成14年度から教育課程の中に位置づけられました。学び方や物の考え方を身につけ、問題の解決や探究活動に主体的、創造的に取り組む態度を育てるといったねらいの教材の一つとして、その価値は十分あると思われます。生態観察、採蜜、蜜蝋燭づくり、飼育(巣箱づくり等)、環境問題、歴史、インターネット上にある情報の収集や調査・実験等で調べたことの情報発信などいろんな活動が考えられます。生徒の興味をそそることが十分内在しています。山間部・農村部だけでなく、都市部でも生存が確認されており、北海道・沖縄をのぞけば日本のどこでも飼育できそうです。人間と共存し、自然の恵を分け与えてくれる友達と見ることができるニホンミツバチです。そうなれば生徒たちの自然観は違ったものになっていくのではないでしょうか。あなたの学校でもいかがですか。
参考文献 о自然の中の人間シリーズ〔昆虫と人間編〕B ミツバチ利用の昔と今 松香光夫 著 оニホンミツバチ Apis cerana japonica −環境を考える− インターネットホームページ http://homepage3.nifty.com/jhb/ 菅原道夫 著 о新しい蜜蜂の飼い方 井上丹治 著 оニホンミツバチ-生態とその飼育法- 吉田忠晴 著 |
ニホンミツバチに関する絶賛の書 書名 『ニホンミツバチ 北限のApisCerana』 著者 佐々木正己 発行所 海游舎 定価 2800円 写真も美しく楽しんで読める本です。 |
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旧奈川村のニホンミツバチ | [1]分布 [2]分蜂と捕獲 [3]危険性 [4]世話の仕方 [5]まとめ |