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レディマクベス   4/17

2004年4月17日 東京芸術劇場 中ホール
出演 マクベス夫人 舘形比呂一  マクベス 三木雄馬  ダンカン王 赤城圭
   バンフォー 石井竜一
   コロス 武内紀子 森田真希 日原永美子 金田あゆ子
   *佐々木大が病気療養の為、マクベス役は三木雄馬に


劇団☆新感線「髑髏城の七人」 アカドクロ  5/8

2004年5月8日 新国立劇場 中劇場
作  中島かずき
演出 いのうえひでのり
出演 古田新太 水野美紀 佐藤仁美 坂井真紀 橋本じゅん 佐藤正宏
   山本 亨 梶原 善 他

【ネタバレ注意!舞台内容を知りたくない方は見ないでください!】

関東髑髏党に追われていた沙霧を偶然助けた玉ころがしの捨之介。女を隠すには女の中が一番と色町にいる無界屋蘭兵衛のところへ沙霧を連れていく。そして何故かついてきた狸穴二郎衛門。 信長の死後、天下を狙っているのは秀吉だけではなかった。髑髏党主・天魔王もその一人。沙霧は髑髏城の秘密を握っていたのだ。立ち退きを命ずる髑髏党に挑む色町の女達。何か含みのある捨之介と蘭兵衛、そして天魔王の三人には隠された秘密があった。ひょうひょうとしている狸穴二郎衛門にもあやしい行動が・・・。最後に笑うのは誰か!?

ずっとずっとずーっと見たかった新感線。念願かなって超うれしい(*^o^*)/ そして、その期待を裏切らなかった今日の舞台。さすがだぁ。何から書きますか(笑) ぴっかぴかの新国立劇場には開演一時間前くらいに到着。お昼を近所で食べて行ったけどなんとまぁひっそりとしている場所だこと。今日の客は見てるとおもしろい。いろんな人がいる。ファッションもさまざま。業界っぽい人もいそうな感じ。グッズ売り場をのぞいてみるとTシャツは売り切れで、どうやら注文を受け付けているらしい。なかなかかっこいいもんね。これなら欲しいかも。ところで私たちの座席はというと、なんと二階席の一番後ろ。いっそそのほうがいさぎよいってもんでいっ(笑) いや、今回は上京ついでに二つ舞台を観ることになってるので経費をおさえる為にA席なの。でも中劇場ってことで、けっこう舞台も近いみたい。一階席の後ろよりぜんぜんいいような気がする。さて、もちろん新感線初体験なので、過去2回やっているこの作品も内容はぜんぜん知らず、実は最初は話がよくわからなかった。捨之介役の古田新太さんは見た目よりも動きがいいっていいますか(^^;)(←ただの先入観)ヤクザな感じのセリフまわしが、もう最初から上手いなぁって感じ。で、あの古田さんでしょ。写真やテレビでしか見たことない古田さんじゃないですか。ああもう、今日の舞台見終わったら「古田さんて、、、かっこいいー」(*^^*)(←影響されやすい) 古田さんだけじゃないんだけど、蘭兵衛役の水野美紀さんはじめ、みんな殺陣が上手でとにかくかっこいい。極楽太夫役の坂井真紀さんも初めて生で見たけどきれいなのだ。あんまりこういう色っぽい役ってイメージじゃないんだけど。色っぽいって言っても後半は大砲かかえて暴れ回るんだけどさ。もう一人気になる人は贋鉄斎役の梶原善さん。この方はテレビでもよぉく見るのでよぉく知ってるような気がするんだけど、舞台でもそのまんまって感じ。でもきっと舞台好きなんだなぁって感じ。なんか違うっていうか、うまく説明できないけど、きっとこの人は舞台大好きなんだろうなぁっていう感じが最初から最後までしてた。内容は、殺陣あり、お色気あり、笑いあり、友情もありって感じだけどちゃんとまとまってるし、途中であきない。登場する人みんなが主役みたいに一人一人が光ってる!橋本じゅんさん演じる抜かずの兵庫なんて、荒っぽいし、けんかっ早いし、バカなんだけど、極楽太夫にぞっこんで一途なとこはじーんときたり。佐藤仁美さん演じる沙霧は村の仲間を皆殺しにされたから今の仲間を大事にしたいっていう気持ちもあるんじゃないかなぁと思ったり。それにしても刀っていうものは、人なんか斬った日にはもうあとなんにも切れなくなるって話を聞いたことがあるけど、よくあるチャンバラものはそんなことは無視でしょ。ところがこの舞台は違うんだな(^^) 捨之介が斬ったら贋鉄斎が研ぐ、また斬ったら研ぐっていうすばらしい(笑)シーンがあって、どっかで読んだんだけど通称百人切りと言うとか言わないとか・・・。殺陣も見事だけど、贋鉄斎が捨之介の後をついてひらりひらりと悪役をかわしながら刀を研ぐシーンはみものです。最後、捨之介が自分が死ななければ終わらないみたいなことをかっこよく言うからすっかりその気になって「えーっ死んじゃうの?そんなのないよぉ(涙)」と思っていたらそんなことなかった。笑いで終わるところがうれしいじゃないですか。そしてこのかなり奥行きのある舞台、中央から奥に向かって去っていくシーンは映画のラストを見ているようだったのだ。さらにカーテンコール。何度も何度も舞台奥から走って出てきてくれ(最後はもう追いかけっこのように古田さんを先頭に)、息をはずませ笑顔で手を振りながらまたひっこむというのに感激。あぁ、今日観にきてよかったなぁと、こっちもつられて笑顔になってしまった。(翌日観たクラウディアは3回くらいはカーテンコールしてくれたけどけっこうあっさりしている感じでつい新感線のほうが良かったなぁと比べてしまった) でもこんな全速力の舞台を毎日、しかも一日二回の日もあるんだから、すごいよね。久しぶりにわくわくして、後をひく舞台だった。また観たいなぁ、劇団☆新感線! 今回の公演は通称『アカドクロ』そして今秋にはキャストを総入れ替えした『アオドクロ』バージョンもある。さらに年末には『SHIRO』というミュージカルも演るらしい。う〜ん、困った、行きたくて・・・。


企画ユニット地球ゴージャスプロデュース公演Vol.7「クラウディア」  5/9

2004年5月9日 日生劇場
作  岸谷五朗
演出 岸谷五朗 寺脇康文
衣装デザイン 山本寛斎
主題歌 サザンオールスターズ
出演 岸谷五朗 寺脇康文 本田美奈子 YU-KI 風間俊介 平沢智 美咲レア 他 

【ネタバレ注意!舞台内容を知りたくない方は見ないでください!】

時は人類崩壊後。わずかな生き残りの子孫なのか、再び進化した人類なのか・・・彼らは因縁と慣習によって民族間の争いを繰り返している。敵対する国にそれぞれ生まれた細亜羅とクラウディアは人類から抹消されたはずの『愛』を感じ、何故戦うのかを疑問に思い始める。

岸谷さんと寺脇さんはテレビで観たことがあるだけなんです。でもこの二人の舞台ならきっとおもしろいんだろうなぁと思って以前から観たかった地球ゴージャス。やっと念願かなって観ることができました(TT)(感涙なのだ) でも・・・今回はついでに他の舞台も観ちゃおうと思い、経費削減で私たち(&はんちゃん)にしてはかなりめずらしいA席。日生劇場ってとこも行ったことがなく、どのくらいの広さか想像もつかなかったのだけど、なんと座席は二階席最後列から二列目(^^;) 昨日(新東京国立劇場中劇場)より舞台が遠いなぁ・・・。でも上から見下ろすので舞台全体は見えるし、まぁいいか。ぐるりと見回すと昨日と客の感じがぜんぜん違う。ファッションがもう、ぜーんぜん。ここが銀座というせいもあるのか、おとなしめのエレガンス系大多数って感じ。今日観に来た理由のもう一つは桑田佳祐の歌を使ったミュージカルということ。なんだかものすごく感動しそうじゃない(笑)? 幕があがると薄暗い舞台にクラウディア役本田美奈子さんがハミングで登場。さすがにきれいな声だわ。一転、太鼓と派手なダンス。そして殺陣。かっこいいのは女だてらに二刀流を使いこなすおりえ役三咲レアさん。元宝塚だけあって決まってる。で、「わぁーかっこいいっ」などと観てると次にギャグがきたりするのだ、この舞台は。ほんとに岸谷さんと寺脇さんはこういうのが好きでやってるんだろうなぁって感じ。細亜羅役寺脇さんは最初からかっこいい役なんだけど、毘子蔵役岸谷さんはなんとなく頼りなさげ。でもこれが後半ものすごーくかっこいい。筋肉でひきしまった腕が二階最後列から二列目でも見えるぞ(^^) そして歌。本田美奈子や三咲レアはさすがに上手い。上手いんだけど、本田美奈子の歌い方はどうも好きじゃない。他のミュージカルもあんな歌い方するんだろうか。それと寺脇さんのアイドルのような歌い方がちょっと私には気になった。ま、歌い方はともかく、この舞台はサザンの歌を使ったミュージカルということなので歌はみんなサザンオールスターズなんだけど、これがいいんだか悪いんだか?私はものすごく期待して行ったのだが、なんだかしっくりこないというか、設定が未来でしかも刀振り回しているような時代に『栞のテーマ』なんて歌われてもなぁ・・・。それでも私は半分くらいは知らない曲だったし、歌詞も覚えているわけではないのでいいけどサザンファンはどう観ただろうか。曲のリストがないので例をあげられないんだけど。岸谷さん曰く、芝居のセリフがそのまま歌になるようなミュージカルは日本人の体質にあわないので恥ずかしいと。だから『クラウディア』はそういうことはないんだそうだ。それにしてもなぁ、この歌をここで歌ってどういう意味があるのー?なんて思い始めたらもうだめ(--) 中盤の、三咲さんが一人で歌いはじめ、途中から岸谷&寺脇が両脇に立って3人で歌うシーンは良かったけどね。ストーリーは今のイラク問題なんかも絡んでいるような感じはするけど、どうなんでしょうか。trfのYU-KI演じる神親殿(かしんでん)が人間に刀以外の武器を使わせないように仕向け、それは結局最小限の殺し合いしかできず「自分たちは生かされているのではないか」と気付くおりえ。さらに神親殿は人間から『愛』をも奪った。愛することを知らずに、ただ敵国に勝つ戦力の為だけに子供を産む。「なぜ?」とクラウディア。二十歳を迎えると子供を作る祭に自分も参加しなければいけない。細亜羅のことを想う。これが『愛』なの?そして国一番の剣の達人でありながら人を斬ることを疑問に思い始める細亜羅。岸谷さんは何を思うんでしょうか。パンフ読んでもよくわからない。最後は昨日の新感線と違って(笑)主要登場人物がみんな死んでしまうんだけど、一人残ったクラウディアと民衆に未来が開けるという解釈でいいのだろうか(^^;)?考えてるけど、よくわかんないなぁ。全体的には迫力充分。歌も踊りも殺陣も。岸谷&寺脇コンビのギャグはどうせならもうちょっと思いっきりやってほしかったかな。二人は会場が大爆笑するくらいになってほしいと思っているらしいけど、笑いの部分に関してはイマイチだったと思うのです。